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Elis... que saudade!!

今日はエリス・レジーナの22回目の命日だ。

エリスの素晴らしさや凄さは幾ら語っても語りつくされるものではない。今日は日本ではあまり知られていないエピソードを。

エリスが1974年にリリースしたアルバム「Falso Brilhante(偽りのダイヤモンド)」。地味な作品だと言ってしまうのは簡単だが、エリスを語る上で決して外すことの出来ない重要な作品である。
このアルバムにはブラジル内陸部の吟遊詩人ベルキオールや、フォルクローレ界の大御所アタワルパ・ユパンキ、そして映画「昼下がりの情事」の主題歌「ファシナシオン」まで、当時のエリスの心境を良く表している曲が収録されている。もともとこれらの曲はエリスのショー(ストーリー仕立てのあるコンサート)でエリスが歌っていた曲をスタジオで再収録したものだ。
注目すべきはスペイン語で歌った「Gracias da vida(人生よありがとう)」という曲だ。
何故この曲が収録されているのか?それには深い訳がある。

ご存知の方も多いと思うが、この曲はチリの軍事体制下における大衆の団結と政治批判のシンボル曲として愛されていた。(この曲とこの曲の背景はこちらのページに詳しいので是非読んでみて下さい。無断リンク失礼。)

エリスがまさにリアルタイムでこの曲を、しかもスペイン語で歌うということは何を意味していたのか?

エリスはこの曲を歌うことでチリの民衆を支持し、そして中南米各国との連帯を示したのだ。ブラジルでも当時は軍事体制であり、カエターノ・ヴェローゾやシコ・ブアルキといった多くのミュージシャンが既に亡命している状況だった。そのような状況下、エリスがいわゆる反体制ソングを歌うということはどんなに勇気のあることだったのか?リリース後、誰もが恐れていたブラジル軍政府によるエリスの逮捕・拘束は結局免れた。それは軍政府がエリスを逮捕することによって民衆が暴動を起こすのを何より恐れたからだった。更にエリスは(軍政府のCMでブラジル国歌を歌わされた時に「エリスも政府派なんだな。」と国民から持たれた)懐疑心を拭い去ったのだった。

毎年中南米各国でもリリースされていたエリスの作品だが、このアルバムだけは当然ながら発禁になってしまったという。ブラジルでのCD化はいち早く、1988年に再発されている。それだけブラジルでは気に入られている作品ということだろう。

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Elis Regina / Falso Brilhante
1. Como Nossos Pais
2. Velha Roupa Colorida
3. Los Hermanos
4. Um Por Todos
5. Fascinação (Fascination)
6. Jardins de Infância
7. Quero
8. Gracias a la Vida
9. O Cavaleiro E Os Moinhos
10. Tatuagem (Tattoo)

筆者は全く知らなかったのだが、このアルバムに収録されている「ファシナシオン」を美空ひばりが以前アルバムで歌っており、しかも最近のCMで使われているそうだ。「ブラジルの美空ひばり」といわれるエリスのヴァージョンと聴き較べるのも一考かも。ちょっと検索したらこの美空ひばりのアルバムがなんと今日再発されたらしい。運命的というか、やっぱりブラジルだからというか...。(megyuさん、どうですか?)

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