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Sou Brasileiro

ブラジル音楽の重要なファクターのひとつに「ブラジル人としてのアイディンティティーの表現」というのがあります。
「Sou Brasileiro」です。

ブラジル発見500年強の歴史の中で、世界中の様々な人種がブラジルに移り住み、混血を重ねていく。そして優性遺伝を繰り返し、人類の理想郷をリアルタイムで作り上げている。
それは人間そのもの以外にも文学や美術、スポーツ、料理、そして音楽といったブラジルの文化にも当てはまります。ブラジル学をちょっとでも学んでいれば、これはオズワルジ・デ・アンドラージが提唱した「食人宣言思想"Manifesto Antropofagico"」だということにすぐ分かるはずです。

ワールド・カップブラジル代表の面々にも現れています。あんなにバックボーンが違う選手が「ブラジル」をキーワードに一致団結しています。それを応援する国民もそう。多種多様な国民が「ブラジル」で一つになっている。

話を音楽に戻すと、ブラジル音楽はサンバやボサノヴァ、フォホーやセルタネージョ、ヒップホップやファンキ、そしてロックやポップスに至るまで、たとえジャンルは違っても、皆ブラジル人としてのアイディンティティを持っています。
150年も前にカルロス・ゴメスがインディオの民謡にインスパイアしてオペラを書き下ろしたのは、現在DJドロレスがエレトロニカでココやマラカトゥを表現したり、マーキーがドラムンベースでサンバをやることと変わりはありません。


ブラジル音楽のおもしろさとは、こういうところにあると思います。


「ブラジル音楽」という言葉が、良い意味でも悪い意味でも広がっている現在、ブラジル音楽にブラジルらしさを求めるということは、大前提として自然なことであり、当たり前のことです。そうじゃなければ「ブラジル音楽」という看板は掲げないで欲しい。

リスナーの皆さんも、音楽に何を求めるか、それは人それぞれだとは思いますが、ブラジル音楽というものを更に踏み込んで楽しむには、まずブラジルという国の理解を深めることがステップアップの最短手順です。

参考
これはブラジルだけではありませんが、南米の立場を分かりやすくまとめた良書です。まずはこのあたりからどうぞ。

Latinamerica


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Comments

物語 ラテンアメリカの歴史懐かしいです。
大学1年の時に全員読まされました。

Posted by: waleska | 06/07/03 at 02:25

>waleskaさん

なんと!やはり素晴らしい学校ですね。最近も鈴木先生のテキストに心打たれました!!


Posted by: W | 06/07/03 at 02:55

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